moNo’s note

最近読んだ本,観た映画など,気ままにメモします.

スマホ脳/アンデシュ・ハンセン

人間の身体が「スマホ」に適応していないから,うまい付き合い方を考えるべきだ,という本. 目次と,pp.244-249のページのまとめさえ見れば,概ね言いたいことは分かるタイプ.

ただ,先入観に惑わされないようにだけ気を付ける必要がある. 筆者は,石器時代に戻ればよい!,みたいな自然主義者的な話ではなく,単にスマホに適応していないよ!と主張しているだけな点. 実際,p.242で,「だが,自然に近いほうがいいと思うのは思考の罠で,よくそういう誤解が生まれるため自然主義的誤謬(naturalistic fallacy)という名前がついているほどだ.私たちの祖先がそんなふうに暮らしていたからといって,それが必然的によいという意味ではない」と,明言している.

論じるうえで重要な要素は, スマホ側は,ブルーライト,頻繁に来る通知,その通知音がほぼ同じApp,SNS, 脳の側は,偏桃体=「人体の火災報知器」,予測する,情報を収集したがる,などなど. 組合せによっては,注意を持っていかれるところが問題.

スマホやそのプラットフォームを使用する人々に「使われない」ためには? これは,ハラリ氏の主張と重なる.

個人的にすぐできることとしては, 1. 財布機能をスマホから切り離し 2. 財布機能だけをもって外に出てみる 3. 1日6分(コンビニへ軽いジョグ)でいいから運動する 4. スマホ画面を白黒にする 5. 通知を積極的に切って定期的なチェックにとどめる